多摩地区からみたエリア別の伝搬.
1エリア
基本は直接波による通信となります。
通信が難しい地域としては、多摩地区から100kmを越える北関東北部と山梨県西部です。
これらの地域は標高がある場所で運用する移動運用がいますので交信は容易である反面、常時運用があるわけではありませんので聞こえたら交信しておきましょう。
山梨県内は反射や回折などによる交信となりますが、近いこともあり電波はそれほど弱くありません。
同じ東京でも、島しょは事情が異なります。
多摩地区より100km離れた大島支庁は問題がありませんが、三宅支庁で200km、八丈支庁で300kmほど離れています。
海上を渡る伝搬は延びがいいと聞きますが、日ごろから運用が盛んな地域ではありませんので、交信のチャンスを逃さないようにしてください。
小笠原支庁は1,000km離れていますので、Eスポ頼りとなります。
アクティブな局がいるため容易に交信できますが、いつアクティビティが下がるか分かりませんので、しっかり交信しておいてください。
2エリア/7エリア南部
基本は地表波による通信になります。
2エリアは西に行けは行くほど、7エリアは北に行くほど信号が弱くなり、アンテナの利得の差がでます。
多摩地区から名古屋市が250km位に位置し、愛知県や岐阜県、三重県は地表波による難しい交信となります。
福島県は250km範囲に入っていますが、標高の高い場所から運用する移動局を狙いましょう。
ときどき発生するスキャッタでは、積極的な交信をするといいでしょう。
オープンの様子は、50.010MHzのJA2IGY/b(三重県伊勢市)、50.027MHzのJE7YNQ/b(福島県福島市)のビーコンで確認できます。
3エリア
基本的に地表波よる通信になります。
反射や屈折、回折や到達距離が長いことから、届く信号は非常に弱いものになります。
近距離Eスポやスキャッタが発生して3エリアが聞こえたら、積極的に交信してください。
特に京都府や滋賀県はEスポが開くことが少ない、最近この地域を運用するアクティブ局が減ったなどの理由で難しさが高まっていると思います。
ビーコン局はありませんが、3エリアは運用局数が多いエリアにつき、ワッチしていればオープンが分かります。
大阪市を中心とした大都市圏は、都内同様の住宅事情から大型アンテナを上げられない、移動運用も難しいという理由から、交信が難しい地域であると思ってください。
4/5/6エリア/8エリア
基本はEスポによる通信となりますが、4,5エリアの東部は、地表波による交信ができることもあります。
Eスポが盛んな時期は、50.037MHzのJR6YAG/b(沖縄県糸満市)が聞こえ、しばらくしてから50.017MHzのJA6YBR/b(宮崎県宮崎市)が聞こえてくることがあります。
これらのビーコンが聞こえたら、真剣にワッチするといいでしょう。
8エリア概ね札幌市以より北部東部は、50.480MHzのJR8YPC/b(北海道石狩郡)のビーコンで判断することができますが、
道東やオホーツク沿岸だけがオープンすることもあり、しっかりワッチするといいでしょう。
Eスポが発生すると一番安定して交信できる地域ですが、Eスポの発生を早期に察知し、手際よい交信を心がけてください。
4エリアでは山陰、5エリアは高知県が比較的運用局が少ない地域です。
また島にある自治体での運用局は、移動運用に行きにくいという理由もありますので、聞こえたら確実に交信しましょう。
例として、西之表市などを頭に入れておいてください。
7エリア北部/8エリア南部
基本的にEスポによる通信となりますが、突然このエリアがオープンしたという経験はありません。
50.480MHzのJR8YPC/b(北海道石狩郡)のビーコンが聞こえだし、渡島半島そして津軽海峡を渡って7エリア北部が聞こえだしたという経験はあります。
いずれにしても運用局が少ない地域です。
渡島半島には郡がたくさんありますので、聞こえていたら確実に交信してください。
9エリア/0エリア
多摩地区の6mマンによると、9エリアが難しいと言います。
地形的にも長野県内の高山を反射や屈折、回折をして電波が届きますので、かなり微弱な信号になっていると思います。
0エリアも、9エリアほどではないでしょうが、同様です。
Eスポでオープンすることはない距離ですが、スキャッターで交信できる可能性が大きいです。
チャンスを逃さないようにしましょう。