4. アンテナを少し北に回して! ~ 距離ではなくアンテナの向きの問題 ~
2002年9月8日
移動運用で使っているアンテナの具合がよくありません。 修理が必要なのですが、ついつい面倒くさがって放置していました。 そんな時に、インターネット上の移動運用情報を見つけました。 9月8日の午前中に京都府久世郡の移動運用があるようです。 京都南部だから常置場所でも十分交信ができるだろうと考えたところが、苦労の始まりでした。
朝7時に起きてリグのスイッチを入れると、かすかに久世郡の移動局が聞こえます。 呼ぶには少々弱いなと思いながらワッチしていると、南関東の局が59のレポートを送っています。 しかも大変強力だと言っています。 久世郡の移動局が、利得の高いアンテナを使っていることがわかります。 ということはビームが切れることから、アンテナの向きを東京に合わせると、栃木は方向の関係で電波は弱くなります。 これはまずい。 北関東でも茨城南部の局は交信していますが、少しビームを北に振ってもらえないと、栃木、群馬の局は交信ができないかもしれません。 茨城に近い小山市や芳賀郡に移動運用すれば交信できたかも知れません。 後悔し始めました。
しばらくすると、CWの運用に変わりました。 CWならば何とか交信できるかも。 エレキ―を探しますが、見当たりません。 交信を聞き、焦りながらエレキーを探します。
CWのCQが空振りはじめました。 運用が終わてしまうかも知れません。 最後の手段とマイクのPTTを、縦振れ電鍵の様にON/OFFしてコールしました。 幸い私の電波に気づいていただき、レポートの交換に至りました。 どうしてもSSBで交信がしたいので、「PSE SSB」と送るとアンテナを少し北に回していただき、SSBでも交信ができました。
時計を見るとちょうど1時間が経っていました。 あらゆる事態を想定して、移動運用するべきでした。 ちょっとした気の緩みが、チャンスを逃がします。 冷や冷やした運用でした。
全郡交信まで10郡。