東京コンテスト 2020   


東京コンテストは地方コンテストですが、規模が大きいです。 無線人口の多い東京の市区町村がマルチになりますので、都内の局はマルチを求める参加局から呼ばれます。 また都内の局との交信は2点、都外は1点と、交信点数に差がつけられていますので、都内局と交信のほうが点数が伸びます。 したがって、都内の局が呼ばれる仕組みになっています。 設備の大小にかかわらず楽しめますので、ぜひ都内に局には参加をお勧めします。

ゴールデンウィーク中の東京コンテスト。 例年ですと帰省先から移動運用で参加することが多いのですが、今年はSTAY HOME。 故郷に新型コロナウィル感染症を運んでしまったら、申し訳が立ちません。 オールJAコンテスト同様に不要不急の外出自粛の要請を理解し、自宅から参加します。 楽しむことを第一に、よりたくさんの交信を目指します。

移動運用はできませんが50MHzにこだわり、『電信電話50MHz・都内一般』の部でで参加します。

【おことわり】島しょはこのコンテストで交信できたことがないので、勝手ながら地図から省きました。


自宅 vs 移動運用

オールJAコンテストでは自宅で参加し、普段の生活の中で運用できる大きなメリットを感じた。 お腹が空いたらご飯を食べ、眠たくなったら暖かい布団で寝る。汗をかいたら風呂にも入れる。 移動運用では最低限の装備で運用地にいるため、食事は適当。暑い、寒いなど、現地環境に順応して参加しなければならない。 自宅という快適環境での参加は、移動運用から遠ざかってしまう懸念があるほど心地いい。

とはいえ、24時間コンテストとは異なり、東京コンテストは6時間である。 今は若葉の季節で、気温が上がる9時スタートは、心地よく野外で参加できる。 天気さえよければ移動運用も快適だし、自宅での参加も快適。 だが、今回は有無を言わず自宅での参加を選ぶ。


目標は?

昨年の東京コンテストで交信できた、149QSOが一つの目標となる。 マルチは自局の周囲にあるため、交信数が増えれば、マルチも増える仕組みと考えた。 マルチの戦略を考えることなく、本能的に交信数を積み上げようと思う。


準備を急ぐ

自宅には、シャックといえる無線部屋がない。 そのためアンテナが付いているベランダ側から家の中に同軸ケーブルを横断させ、アンテナとは反対側にある物置のような部屋に引き込みんだ。 物置部屋が、今回も仮のシャックになる。 ここなら、多少の大声も許される。

朝起きてから、10分ほどで準備を済ませ、朝食をとって9時のスタートを待つ。


スタート前

5分前に空き周波数を探す。 オールJAコンテストより参加局は少ないが、50.300MHzからCQが並んでいる。 ちょっと離れた周波数の50.365MHzでCQを出し始めた。 少し離れたほうが、弱い電波も確実に交信するためである。 ここで3分ほど長めのCQを出し、周波数を確保した。


コンテスト開始

さぁ、コンテストの始まり。 最初のCQで、数局が固まって呼んでくる。 東京コンテストは参加局も多く、最初の1時間でたくさん交信ができる。 いいペースで交信を重ねていると、今回も余計な話を持ち掛ける局が出てくる。 待っている局が散ってしまう。 できるだけ手短に交信を済ませようとするが、なかなか話を止めない。 こうなるとあきらめるしかない。

それでも最初の1時間で52局と交信できた。 早くも空振りのCQが目だち始めたので、不得意なCWに切り替える。 CWはCQを出し終えたときの緊張がピークになる。 取りやすい信号でコールされるといいが、高速な信号だったり、癖のある信号だったりすると「?」の送信が増える。 そんな自分が情けなく感じる。


CWで冷や汗をかく

CQを出し終わると、「誰も呼ばないで~」と叫ぶ自分がいる。 交信数を増やすためにCWへQSYしたはずが、呼ばないでというのは真逆な感情である。 それ位、CWで呼ばれることが怖い。

冷や汗をかきながら、1時間で41交信することができた。 キッチンに行ってお茶をいれてきてから、SSBへQSYする。 最近のリグのメモリー機能は便利で、お茶を飲みながらCQを自動で出し、応答を待てる。 呼ばれたらすぐにナンバーの交換となる。


昼食ができる

昼食ができたコールが入った。 ちょうど呼ばれなくなった時間帯でもあるので、よいタイミング。 30分ほど家族と食事をする。 お茶を飲んで少し休み、残りの2時間半を集中する。


だらけはじめて

東京コンテストの午後は、イメージ的に耐久戦となる。 空振りCQが続き、呼びに回ってもすでに交信済みの局のCQが並ぶ。 時々、スポット的に参加してくる局のCQを粘り強く探し出し、局数を積み上げていく。

この時期になると、きらいなCWにも積極的にQSYし、局数を増やす努力をしている。 コンテストに参加しながら、少しずつ成長している自分を感じる。

終了20分前に、200交信に達した。 それまで緊張してCWで局数を増やしていった。 気が抜けてSSBにQSYすると、全く呼ばれなくなった。 もういいや・・・気持ちが完全に緩み、最後の20分はSSBでCQの空振りを送信し続けた。

1分前の14時59分に停波した。


コンテスト反省会

東京コンテストに参加された皆さん、お疲れさまでした!(乾杯~)
これから一人でコンテスト反省会を開きます。

今回のコンテストは、新型コロナウィルス感染症の影響で外出できない超大型連休の中日に開催され、日ごとの仕事疲れや、 オールJAコンテストのダメージが全くない万全の状態での参加となりました。 6時間集中したことは、たるんだ脳に適度の刺激となり、終わったときの爽快感は今までなかった感覚でした。

設備では、移動運用より非力な2エレのHB9CV。しかもローテーターなしのアンテナでも、十分に楽しめることができました。 ライトな設備でも、都内の局に有利なルールのおかげで、弱い電波でもと内外からたくさん交信していただけました。

コンデションは、過去の東京コンテストで何度かEスポによる交信ができましたが、今回はそのかけらも感じることはなく、終始グランドウェーブによる交信でした。 逆に近隣の局との交信に集中できましたので、コンデションもよかったと思います。

それ以上にストレス発散に、最適でした。 大声でCQを出す爽快感、パイルを受けたときのワクワク感、CWで呼ばれてしまったときの焦り。 コンテストに参加したことで、「休日を満喫できた」という心地よい満足感を得ることができました。

次回の東京コンテストは、移動運用がいいのか自宅がいいのか迷いますが、いずれも楽しめるコンテストです。 来年もまた参加したいと思います。



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