なぜ移動運用か  ~ 電波が飛ぶ場所に住んでいる無線家は少数 ~

わざわざ移動運用に出かけなくても、自宅でアマチュア無線を楽しめる環境があれば最高です。 しかし、住宅の問題や地形の関係で電波の飛びが悪いなど、思い通りになりません。 移動運用は様々な運用上の問題を解決し、自由な楽しみを手に入れることができます。 青空の下で楽しむ移動運用は、爽快です。 さらに移動運用で程よく日焼けし、健康そうな見た目の身体になります。

移動運用に出かける理由

私は集合住宅に住んでいます。 洗濯物を干すとスペースがなくなるベランダでは、アンテナを取り付けるにあたり様々な制約があります。 制約された環境であっても、アマチュア無線を楽しめる方はたくさんいますが、私はどうしてもやる気になれませんでした。

常置場所として選んだ足利の実家は関東平野の縁にあたり、アンテナを上げるだけの敷地はあるものの山だらけの地形です。 三方向から山が迫り、決してよいロケーションとはいえません。 実際に50MHzをワッチしてみても、がっかりするほど聞こえません。

この様な条件から、開放してくれる手段が移動運用でした。 自動車でちょっと高い場所に行けば、ウソのようにたくさんの交信が聞こえるし、CQを出すとたくさん応答があります。 私にとって移動運用は、50MHzを楽しむ上で必要な運用形態でした。

[追記]
私はどちらかと言うと、CQを積極的に出すタイプです。 50MHzではJCCやJCGアワードが人気ですので、常置場所があまり運用はない市や郡であればたくさん呼ばれると思います。 常置場所のある足利市は50MHzを運用する局が多く、CQを出しても珍しくない市なのでそれほど応答がありません。 それなら運用局が少ない市郡に出かけ、CQを出したほうがたくさん呼ばれて楽しめます。 たくさん交信することでストレスも発散し、月曜日からの仕事がはかどります。

自宅でアマチュア無線が楽しめるか

山に囲まれた常置場所は、電波の性格上50MHzの信号は悲しいほど聞こえません。 Eスポやスキャッターが出現すれば楽しめますが、そのタイミングは限られています。 せっかく上げた7エレ八木は、鳥たちの止まり木として憩いの場となっています。

自宅で運用したこともあります。 早朝に声を張り上げると、たちまち家族からクレームをつけられます。 小さな子供にも、影響があります。 自宅からコンテストに参加したことがありますが、一日中コールサインを繰り返し聞いた子供(当時3歳)が暗記してしまいました。 その後、子供が英語に触れる機会があったとき、数字を1から言わせると7(セブン)の次は「リマ」と言ってしまうようになってしまいました。 これには笑いましたが、家族はたいへんショックを受けたようです。 この一件により、自宅での運用は歓迎されなくなってしまいました。

私の場合、残念ながら自宅で運用するには、様々な制約があります。 移動運用は、制約が減りますので私にとって救いの道だったかもしれません。

[追記]
さらに、休日に家で運用していると、「遊びに連れて行け」とか「買い物に行ってこい」とか様々な注文が飛んできます。 ゆっくり楽しんでいられません。 移動運用に行ってしまえば家庭と趣味を完全に分けられますので、集中した家族サービス、集中した趣味を楽しむことができます。

足利市は雑魚か?

雑魚とは誰が言い出したかわかりませんが、交信することが珍しくない市や郡を指します。 足利市内を回ると、50MHzのアンテナが目につきます。 全てがアクティブに50MHzを運用しているわけではありませんが、オンエアしている可能性があるということです。 このような地域は、雑魚市や雑魚郡といわれます。

足利市はWACAやWAGAアワードを受賞した局が続出していますので、周辺の市郡に比べるとアクティブな局が多いことは確かです。 そんな足利市でCQを出しても、パイルになることはありません。 コールする側の気持ちとしては、「足利はQSLカードを持っているから交信しなくてもいいや」となります。 どうせ休日を50MHzで楽しむなら、珍しい市町村に出かけてパイルを浴びたほうが楽しいと思います。 その様な理由もあって、私は移動運用に出かけます。

[追記]
調べてみると足利市の局で50MHzでWACAアワードを受章した局は、私で4局目だそうです。 人口17万弱の地方都市にしては、結構多いほうだと思います。 その局たちが頻繁に交信をしていた訳ですから、珍しい市であるわけがありません。
しかし、最近は市内で積極的に運用している気配がありません。 もしかしたら将来、足利市が珍市になるかもしれません。 今、アクティブな局が永遠にアクティブであるという保証はありませんので、アクティブな局がいるうちに交信しておくことが全市交信のコツです。